[2007/03/22]
ワールドの記事をまとめ終わらないうちにJapan Openが近づいてきてしまいました。
女子の記事訳をやらなくては・・・。
さて、男子フリーです。
FSのみの結果はこちら。
Men's free program
1 Daisuke TAKAHASHI (JPN) 163.44
2 Stephane LAMBIEL (SUI) 160.65
3 Brian JOUBERT (FRA) 157.21
4 Tomas VERNER (CZE) 155.80
5 Evan LYSACEK (USA) 148.69
6 Nobunari ODA (JPN) 142.77
7 Kristoffer BERNTSSON (SWE) 140.20
8 Jeffrey BUTTLE (CAN) 135.06
9 Stefan LINDEMANN (GER) 133.38
10 Johnny WEIR (USA) 132.71
14 Christopher MABEE (CAN) 124.05
16 Emanuel SANDHU (CAN) 119.17
で、最終結果。
Men's result
1 Brian JOUBERT (FRA) 240.85
2 Daisuke TAKAHASHI (JPN) 237.95
3 Stephane LAMBIEL (SUI) 233.35
4 Tomas VERNER (CZE) 226.25
5 Evan LYSACEK (USA) 222.18
6 Jeffrey BUTTLE (CAN) 214.96
7 Nobunari ODA (JPN) 209.94
8 Johnny WEIR (USA) 206.97
9 Kristoffer BERNTSSON (SWE) 206.29
10 Sergei DAVYDOV (BLR) 203.05
13 Christopher MABEE (CAN) 195.38
16 Emanuel SANDHU (CAN) 188.59
男子の競技の結果を受けての記事をいくつかご紹介します。
(CBC.ca)
Buttle 6th as Joubert wins world figure skating title
この記事では、カナダチャンピオンのジェフ・バトルはSPのあと2位につけたが、
FSで二度転倒し、結局昨年カルガリーで行われた世界選手権での順位と同じ6位になった。
とまとめられています。
ジェフは高橋選手が8つのトリプルを降りて四回転も跳び、日本の観衆を大いに喜ばせた後に
最終滑走者として氷にのった、と記事。
"Obviously, it has an effect. You can't ignore that kind of volume and that kind of response.
But I anticipated it. I prepared myself for that. I knew if he skated well that the audience would erupt. So I was almost prepared for that kind of reaction. I wasn't surprised by it, but I was surprised by how I skated."
(確かに、影響はありました。あのような音量とリアクションを無視することなんてできません。でも予想はしていましたし、それに備えていました。彼がいい演技をすれば観客が沸きかえるのは解っていたんです。ですので、そういった反応に対する心構えはしていました。観客の反応には驚きませんでしたが、自分の滑りには驚きました。)
メイビーくんは初めての世界選手権でSPでは6位。最終の順位は13位という結果になりました。
"It wasn't exactly what I had planned. But, for first worlds, I'm going to take it for what it is and learn from it."
(思っていたとおりの演技ではありませんでしたが、最初の世界選手権としては、ありのままに受け止めて学ぼうと思っています。)
彼も1度の転倒と、ほかにもいくつかテクニカルなミスがあった、と書かれています。
エマさんについては昨年は5位だったのに対して、今回は16位に終わったと書かれていて
インタビューの引用はありませんでした。
この結果を受けて、カナダの来季の出場枠は3枠から2枠へと減った、と締めくくられています。
(TSN.ca)
Jeff Buttle finishes sixth at Worlds
この記事はジェフの結果に加えて
カナダのチャンピオンはほかの選手のミスにつけこんで2005年の世界選手権で銀メダルを獲得し、
2006年のオリンピックで銅メダルを獲得したが、ジュベール、高橋、そしてランビエールは
今回のハイパワー・ショーで多くのミスをしなかった。
と書いています。
なんだか読んでいて悲しくなるような記事です。
いくら結果が思わしくなかったからといって、自国の選手にこれはあんまりだと思うんだけどね。
さらに
バトルは週を通じての素晴らしい練習によって高い期待を得ていたが、少なくとも今は
フットワークとジャンプの欠如で有名な選手のままだろう。
ですって。
たしかにジャンプでは苦労している選手ですが
こんなに皮肉って書かれなきゃいけないことなんだろうかしら。
記事ではジェフが高橋くんのすぐ後の滑走だったこと、6,900の観衆を沸かせた高橋くんは
8つのトリプルジャンプを跳び、四回転も跳んで、着氷で手をついたのが唯一のミスであったこと、
人生で一番いい演技をしたことで感情がたかぶったため、
数分の間泣きやむことができなかったことなどが書かれています。
そしてバトルにプレッシャーがかかった。と。
そして上記の記事にもあった、観衆のリアクションは予想できた、という
ジェフのインタビューに続いて次のジェフの言葉も引用されています。
"It was a really strong event. I felt pretty good, obviously a little bit nervous, but that's not something that should have affected me.
No excuses. The jumps - I tried too hard and they just didn't work out."
(本当に熾烈なイベントでした。もちろん少し緊張しましたが、それは僕に影響をあたえるものではなくて、気分はよかったんです。
言い訳はできません。ジャンプは − 僕は気負いすぎて、それはうまくいきませんでした。)
その他に、ジェフについては
彼は5つのトリプルジャンプをクリーンに降りた。彼の転倒のひとつは四回転を試みた際のもので、
もうひとつはトリプルアクセルを跳んだときのものだった。
もうひとつのアクセルにも不具合があり、彼はバランスをとるために氷に手をついてしまった。
しかし彼が四回転に挑むことはまれであり、昨年よりも難しいことに挑戦したことで、
彼はカルガリーで6位になったときよりも今回の6位をうれしく思った。
と書かれています。
"I'm a better skater this year than I was last year."
(今年は去年よりいいスケーターになったと思っています。)
とジェフ。
同じ6位でも内容も違うし、SPの演技とか他にもいろんなファクターがあるのだから
今回彼がこの結果に満足はしていないにせよ、前向きに捉えているのは嬉しいことですね。
メイビーくんについては競技の結果と、先の記事でも引用していたインタビュー部分が
掲載されています。
そしてエマさん。
プログラムの早い段階で2回の転倒をしたので、残りの4分間彼が奮闘しているのを見るのは辛いことだった、と記事には書かれ
将来のことについて訊ねるとエマさんは、彼のプランはいつも2010年のオリンピックに向かって
やり続けることだと言ったそうです。
来季は枠が2つに減ってしまったので、彼が世界選手権に出場するのは難しくなってしまった
と記事は続けていて、カナダは3枠を取り戻すために順位の合計が13以内を獲得してくるような
スケーターが2人必要だとかかれています。
男子のトップ争いはクワド・レースになってきていて、
バトルがそこに加わるのも難しくなっている、とも。
それに対してバーケルコーチのインタビューが次のように引用されています。
"It's no doubt there is some very good skating at the top. I think if he'd gone out and done both Axels he could have medalled.
He went out and fought but you've got to do it when it counts."
(トップに何人かの素晴らしいスケーターがいることについては疑いの余地がありません。わたしは彼が出て行って2つともアクセルを決めていたらメダルを取れていたと思います。彼は戦いましたが、それはここぞという時にするべきことなんです。)
コーチとしては確実にアクセルを2つ揃えたほうが良かったという判断なんでしょうか。
結果を出すことも大事ですものね。
このTSNの記事には"
YOUR CALL"というコーナーがあって、
ユーザーの声が掲載されているんですが
今回の競技結果を受けてエマさんへの非難が噴出しております…。
カナダ国内での風当たりの強さをまざまざと見たような気がします。
なんだか読みながらいたたまれない気持ちになりました。
スポーツって厳しい世界ですね。
フィギュアスケートって芸術面も持ってるから、そこを忘れがちになっちゃうけど。
(Skate Canada)
Buttle finishes sixth at world championships in Tokyo
結果についての部分は割愛して、目新しい部分だけご紹介しますね。
この記事では、ジェフは2006-2007シーズンのほとんどの間、背中の怪我のために戦列を
離れていたと書かれています。
FS後のインタビューでは
“I have no regrets. I was able to do jumps out there that I wasn’t able to do a few months ago. It was a really strong event. I felt really good. It was the jumps - I tried too hard and it didn’t work out.”
(後悔はしていません。数ヶ月前には出来なかったジャンプがリンクの上で出来たんですから。本当に熾烈なイベントでした。気分はいいです。ジャンプは − 僕は気負いすぎて、それはうまくいきませんでした。)
メイビーくんのインタビューも次のように引用されています。
“The performance was definitely far from perfect, but, this being my first worlds, this is just a step towards where I want to be.
I’m just going to learn from this performance and how I competed in this atmosphere, and hopefully make the next world championships better. I felt exactly how I did in the short program and I wanted to put on a good show.”
(演技は完璧からは程遠いものでした。でもはじめての世界選手権でしたから、これは僕が進みたいところへのステップのひとつなんです。この雰囲気の中で自分がどのように演技したかということから学ぼうとしていますし、できれば次の世界選手権はもっとよいものにしたいと思っています。SPでやったことがまさにそれでしたし、いいショーをしたいと思っていたんです。)
それからエマさん。
“I had a great warm-up and I was really ready for it. I really don’t know what happened.”
(調子のいいウォームアップで、準備も出来ていました。何が起こったのか、本当にわからないんです。)
やっとエマさんのインタビューが、と思ったら、わずかにこれだけ。
ご本人もどうして調子が崩れたのかわからなかったようですね。
もうこうなったらメンタル以外のなにものでもないような気がしますが…。
来季は得意なプログラムで、自信を持って競技に挑めるといいなと思います。
FSの記事は1エントリーにまとまりました。
成果が芳しくなかったためか、結果だけをまとめている記事が多かった印象です。